C02班
2025.3.21
古代オアハカ遺跡の新LiDARマップ解析による進化モデルの構築
杉山 三郎(岡山大学・アリゾナ州立大学)
新大陸で独自に発祥したメソアメリカ文明圏のうち、最古級の山頂都市モンテアルバンを中心としたオアハカ地方の儀礼センターの3Dマップを完成させ、そのデータを解析し斬新な進化モデルの構築を目指す。先行新学術領域研究「出ユーラシア」でLiDAR測量を実施した古代都市モンテアルバンや新興センターなどで表面採集、ランドスケープ要素や建築・彫刻データを確認する現地踏査を行い、モンテアルバン全域の最初のLiDAR図を出版し、古代国家の中心施設-儀礼場-「宮殿」複合体の創出・変容・衰退のプロセスを復元する。計画都市とモニュメント建築のデータを解析し、天文シミュレータ―を用いて統率者集団の具現化された天体・時空間認知力、世界観、暦法、算術、文字体系を時系列で探知、さらに建築に組込まれた石彫や壁画、図像研究により、人類史においてヒト、モノ、知識、技術、情報、そして権力が密に集中する都市の創成メカニズムの実証的な研究を行う。