C02班
2025.3.21

考古遺物三次元形態の革新的な定量的解析法の開発
野下 浩司(九州大学)
考古遺物の三次元データを過不足なく定量的に解析する方法はあるのだろうか?
計測技術の発展と一般化により三次元の形態とテクスチャデータの取得のハードルは下がった。
今後は得られた三次元データの定量化と他の考古学的データとの関連解析が求められる。
しかし,取得した三次元データの定量的解析は限定的で,達観評価やシンプルな計測,二次元的な形態解析がほとんどである。
考古遺物は三次元的に多様な形態・テクスチャを示すにも関わらず,三次元情報が十分活用されているとは言い難い。
本研究課題では,三次元的な形態とテクスチャを球面調和関数に基づき定量化する三次元形態測定学的解析法を開発する。
定量化した三次元形態・テクスチャ特徴量に基づき構築される形態空間の解析と機械学習ベースの分析により,考古学的な知見に関連する三次元特徴量を解明したい。
これらの汎用性の高いアプローチにより,三次元情報の活用を世界的に推進する。